最近の投稿一覧

The Convenience Store | 夜勤事件

2020/02/23


今日紹介するのは、2/17にリリースされたばかりのインディーズPCゲーム「夜勤事件」。

画像を見ておわかりのとおり、ジャンルはホラーです。
価格は定価で310円、総プレイ時間は実績5つを全解除しても3時間はいかないロープライスゲーム。
多少ややこしいところはありますが「ホラー初心者向き」なタイトルだと思います。

深夜のコンビニを舞台に起こる「事件」


なんとこのコンビニ、おでんの屋台がある。

夜勤事件の舞台は、タイトルのとおり深夜のコンビニ。
写真をテクスチャとして貼り付けたのかな?かなり不思議なグラフィックで構成された3Dマップ内を探検、調査するタイプのホラーゲームです。


プレイヤーはコンビニの店員ですので、当然お客さんの対応や、品出し・ゴミ処理などの作業が待っています。
そういった作業の合間に、徐々に日常が異界に侵食されていく恐怖。
この客ちょっとタカアンドトシのトシに似てんな。

深夜という暗い世界において、唯一強烈な明るさを放つコンビニという環境が、ホラーの舞台になる。
ホラーというのはもっぱら「暗くて怖い」ものでしたが、「明るくて暗い」のは初めての体験でした。

タイプとしては「不気味さ」「得体のしれないものがにじり寄ってくる恐怖」といった感じ。
いわゆるバイオハザードみたいなアクション要素はなく、操作を急かされる場面もありません。

というか死ぬシーン自体がない。
プレイミスでどうこうなる場面がないので、実はプレイ中焦る必要は全く無いのです。
その代わり多少のパズル要素というか、頭を使って理屈を考えねばならない画面はあり、ぼんやりしていてクリアできるゲームでもありません。

目の前にある要素をきちんと把握していれば、ゴールへたどり着くのはそう難しくないはず。

操作

・WASDの四方移動と、マウス左クリックでのチェック。

・チェックできる場所には基本的に黄色いアイコンがついていますが、一部ついていないものもあるので注意。
テレビやビデオデッキ、各所のドアなど。

・ゲーム開始すぐに手に入る懐中電灯は、Fキーでオンオフ切り替えが可能。

・出勤時はSHIFTキーでダッシュ可能。店内や自宅では走れない。

・防犯カメラチェック時は右クリックで画面のズーム。

・ESCキーで設定画面が開ける。
古いVHS風のエフェクトはオフにできる。画面が見やすくなるが、雰囲気が損なわれる。
なおこの設定画面を閉じるときはもう一度ECSキーを押すこと。
左下の「終了する」は『ゲームを終了する』ボタンなので注意。
終了してしまうと一からやり直しになる。

・明るさが変更できる。
これも見やすくなるが、雰囲気は損なわれる。

・歩行時の画面の上下揺れはヘッドボブをオフにすると解除できる。

・このゲームの進行はある程度の時間経過を必要とする場面が多い。
が、事前にそうとわからない上に、自分が条件をクリアしていないために進まない場面もあるので、今がゲームを進められるタイミングかそうでないかわかりづらい。

・とは言え詰む程ではないと思う。

ジャンルはホラーですが、操作感は脱出ゲームや推理ゲームに近く、特定のシチュエーションにおいて
・ゲームを進めるのに必要なアイテムを見つける
・見つけたアイテムで何かをする
・時間の経過を待つ
のいずれか、あるいは複合でゲームが進行します。

なおこのゲーム、セーブ機能がありません。
ゲームを途中でやめると次は最初からになってしまいます。
長時間張り付く必要のないゲームですが、短くとも1時間はかかるゲームですのでご注意ください。
一応分岐もあるんだし、せめてチャプター機能は欲しかった。

攻略情報

インディーズゆえか、ゲーム進行に多少不親切な要素があったので、以下にクリアまでのチャートを掲載しておきます。
あれ、これこの状態で何をどうすれば次進むの?って場面が結構多い。

自分でプレイしながら作ったやつなので、抜けがあったら申し訳ない。
ネタバレを含んだ感想も書いておきます。今日の感想はこれでおしまい。

夜勤事件ネタバレあり(クリックで展開)

第一夜

部屋で目を覚ましたら

・クローゼットを調べて着替える

・冷蔵庫から弁当を取り出してレンジに入れ(ちょっと待つ)、食べる

・部屋から出て廊下の奥にある懐中電灯を拾う(Fキーで点灯のオンオフ)

以上を済ませたら家を出る。
妙に入り組んだ街になっており、コンビニまでそこそこ歩く。

コンビニに着くと、店長からしょうもない話を聞かされる。

・レジ中に入る(画面切り替わり)

・事務室内でタイムカードを手に入れ、打刻する
(この時点で店長は何も言わずに去る。なんだこいつ)

・店長の残した指示ノートがあるので毎晩確認する。
今回は消費期限の切れたものを下げる作業。
弁当コーナーにひとつ、パンコーナーにひとつあるので、それぞれ回収してバックヤードの奥にあるゴミ捨て場に捨てる。
このとき、駐車場でたむろしてるホームレス?に廃棄ご飯を渡すことができる。

・お仕事と並行して、客が一人来店。放っておけばレジまでやってくる。
決済はなんとスマホによるキャッシュレス。プレイヤーはレジの読み取り機をスマホに当てるだけで良い。

・何故か自動ドアが開いたり閉まったりする

・しばらく待つと配達員のおっちゃんがやってきて、プレイヤー宛の荷物を渡してくる。受け取って家に帰る。

・ベッドの上にある荷物からビデオを取り出して、テレビ横のビデオデッキに入れる。画面が暗い上に黒いビデオデッキなのでかなり見づらい。

・その状態でテレビをチェックすると「よく見る」ことができる。

・映像を見終わったら、懐中電灯を拾って家を出ると一夜目おわり。

第二夜

今日も出勤したらタイムカードを切って指示ノートを確認する。

・ゴミ箱エリアにねずみが出たので始末をしておけという指示。
バックヤードにねずみ駆除スプレーがある(緑のかごの中。指示アイコンあり)ので、それを持ってねずみを殺して回る。6匹。エリア内に全部いるので探してクリックしていく。

・並行して歩行補助機を持ったババアがやってきてトイレだけ使っていく。なんだお前。

・並行してチンピラみたいな客がやってきて、タバコ1個とビール5個を要求してくる。しかもプレイヤーに商品のピックアップをさせてくる。
タバコはレジ内、ビールはドリンクエリアにある。1個ずつ手にとって渡して、会計済ませると帰る。

・そのタイミングでババアがトイレから出てくる。トイレ前で立ち止まっているので話しかける。

・ババアが帰ったあたりで再び自動ドアが開閉する。防犯カメラを見てみよう。

・しばらく待っているとクロちゃんみたいな顔をしたおっさんが、通販の受け取りにやってくる。事務室にある荷物を渡す。

・その後しばらく店でうろついていると第二夜終了(おっさんがマップから立ち去るまで?)。

第三夜

自宅からスタート。この日は雨が降っている。バグで店内でも雨振りのエフェクトが発生する。

・部屋を出てすぐのテーブルで傘を拾う。

・懐中電灯を持って家を出ようとすると、玄関ドアの前に得体のしれない荷物。

・荷物を開けてビデオを見ると外へ出られるようになる。

・雨の中出勤。店長がいないが気にせず事務室へ入る。あいつマジなんなの。

・タイムカードを切ったら指示ノートを読んで作業。
バックヤードにある「冷凍食品」「弁当とおにぎり」「ポテトチップス」を店に並べる。

・並行してハマダがやってくる。話しかけたらあとは放っておいて良い。

・並行して女性のお客さんがやってくる。

・しばらくするとハマダがゴミ箱エリアの室外機の調整を済ませて何も言わず帰る。何なのお前。
レンチを忘れて帰るので、それを使って室外機を壊すと「鍵」が手に入る。

・立ち入り禁止だったエリアを抜けていくと小さな小屋があり、扉の鍵を開ける。が、まだ入れない。

・鍵をあけてコンビニへ戻ると、トイレのふたが開いたり閉まったりを繰り返しているので確認。

・防犯カメラを見る。

・お札を拾ってさっきの小屋へ。扉にお札を貼ると扉が開く。第三夜おわり。

第四夜

・受け取った覚えもないテープが床に落ちている。これまでと同様に内容チェック。

・懐中電灯を拾ったら出勤。しかし店長はいないし、タイムカードもきらなくてよくなる。

・防犯カメラでゴミ捨て場エリアを見てから、レジエリアを出る。

・本作で多分一番ややこしいイベント。しばらく頑張ってればどういうことかはわかるけど、わかっててもわかりづらい。
要は防犯カメラに映っている、子供の見ているTVモニタだけ電源をつければ良い。合計4箇所。正解以外のテレビを含む4個をつけると、ブォオオーンブォオオーンというSEとともにテレビが消える。全部正解してもピンポンとか鳴らないのでわかりづらい。

また、防犯カメラの画像が不鮮明なこともあり、どのテレビを見ているのかものすごくわかりにくい。
以下に答えを掲載します。


生鮮食品エリアのテレビはこれ。
バックヤードの扉近く。高い位置にあるので、子供の首が上に向くのがわかる。


その隣の棚のテレビはこれ。
冷凍食品近くの下層。これを見るとき子供は俯く。


その隣のテレビはこれ。
散らばった釘がなくなっているあたりの中段。左右に同じ高さのテレビがないので比較的わかりやすい。


最後のテレビはこれ。
入り口直ぐそば上段のテレビ。カメラに近いのですぐわかる。

正解4つを点灯させるとバックヤードに、防犯カメラに映っていた子供が現れる。

・コンビニの入り口に新しいテープが届く。持ち帰ると第四夜終わり。

最後

・エンディング分岐あり。ビデオテープをそのまま再生するか、梱包してどこかへ発送するか。

再生するとエンディング2。
梱包して発送するとエンディング1となる。

エンディング2はエンディング1の下位互換で、1へ行ったときは2+裏話が見られるテキストがオープンになる。
実績を埋める以外に2を見る理由はないはず。

ネタバレ感想

ゲームとしては面白かったけど、シナリオ的には投げっぱなし食らった感じが否めない。
一家心中が起きた家の跡地に、コンビニを建ててしまったオーナーの不幸。
あいつクソ野郎だけど、死んで良いほどのクソ野郎ではなかったよな…。

死んだ子供の霊が自宅跡地のコンビニにいたずらしていたのはわかる。
母親は恨みが募って復讐?いや母親を殺したのは夫だし、オーナーが家族ぶち殺してコンビニ建てたわけじゃないよな。悪霊になって無差別に暴れてたのかな。
コンビニ側丸損すぎる。

一番わけがわからなかったのは、異界化したコンビニ中にTVモニタが山程置かれていたこと。
なんかTVにまつわるエピソードあったっけ?
ビデオテープが呪いのアイテムなのはわかるんだけど、TVモニタを子供が見ていることとつながらなくてモヤモヤする。

あとゲーム進行について色々不親切だったのも気になったかな。
プレイヤーがタイムカード切った途端に無言で立ち去る店長とか、ハマダが最初に一言交わしたらあとはもう勝手に作業して勝手に帰ることとか。
初日の期限切れ商品を下げるのも「確認してくれ」という曖昧な表現をしてて、期限切れの食べ物を裏のゴミ箱に捨てるとハッキリ指示してくれない。
ねずみの駆除もスプレーがバックヤードにあることは書いていないので、どう「対応」すればいいのかわからない。

そういう全体的な不親切さが、意図されたものなのかわからないけどやり辛かった。
300円のゲームなので多くを望むものじゃないのはわかってるけど、これは予算感とは異なる部分で、ゲーム中の文言をわかりやすくしてくれるだけでいいんだよな。
ちょっと推敲するだけで全然遊びやすくなったと思うんだけど。

ただコンビニのコンビニ感は良かったし、閉鎖環境の中で起きる霊現象の多彩さは見事だった。

バックヤードや防犯カメラを使ったギミックは面白かったし、コンビニという環境をきちんと活かしたゲームになっていた。
音は変わらないのに、入店メロディが徐々に不気味に聞こえるようになっていくのがスゴイ。
深夜に明るさを振りまく安心感のアイコンであるコンビニを舞台にする、というのもいい意味で悪質でグッド。

毎日出勤して、徐々に色濃くなっていくホラー現象があって、それがどんどん禍々しくなっていく。
その構造自体はめちゃくちゃよくできていた。
出勤するたびに異界化していくコンビニ。四日目には店長がいなくなっていて、タイムカードを打つ必要もなくなっている。その時点でもうコンビニが「勤務場所」という属性ではなくなっている。

短いゲームだけど、短い中に夜という区切りを入れて、その区切りを際立たせる演出がゲーム進行に組み込まれている。

総じて「ゲームとしては面白かったけど、シナリオとしてはいまいち」という感じでした。

心中した家族の暴走とコンビニに何の接点もないところや、心中をはかった夫の存在がゲーム内に不在だったのが残念。
エンディング1で見られるテキストも、遭遇した霊たちのバックボーンに触れてはいるけど、情報の開示が半端すぎてあんまり見た甲斐が無い。

なんでコンビニで霊現象が起きたかの説明であって、なぜあの霊現象になったかの説明ではなかった。
裏の小屋にかかった鍵は開けられるけどドアは開けられない、床に落ちていたお札はどこから来たか、それを貼るとなぜ扉が開いたのか、店長はなぜあそこで死んでいたか、モニタに映っていた4の字の意味は、などの答えを期待していたんだけどな。

もうちょっと霊現象・舞台となるコンビニ・唯一の死者である店長・呪いのビデオに関連性を持たせてほしかったですね。

もしくは見落としてるだけで、繋がってることを示す描写があったりするんだろうか?
なんか気付いている人いたらコメントください。

スポンサードリンク