感想日記

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遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS2016/04/23 


5/15 後半にネタバレありの感想追記

ついに今日公開の劇場版遊戯王を見てきた!
もうサイッコーに面白かった…原作ファンは100%見て損はないぜ!

今回は脚本を原作者が書いてる上に、完全に原作の続編ストーリーということで、お客さんの年齢層は結構高めでした。
まぁ今のキッズは原作のストーリー知らないだろうしね…。連載開始から20年か…。

その分原作者脚本ゆえの展開のハーブやってるっぷりはハンパなかった。
意識が高すぎて真面目なシーンでも思わず笑いそうになったり息を呑んだりすっごい忙しくて、見終わった後頭痛に襲われたくらい。
GX以降のアニメも遊戯王の遊戯王感を出してるけど、それとは比べ物にならない濃度の遊戯王が脳みそにダイレクトアタックしてきますよマジで。疲れる。

 

さて、今回の映画最大のポイントは「原作『遊戯王』の続編である」ということ。
遊戯王は現在ARC-Vまで長期のオリジナルシリーズ展開が続いていますが、これらは『遊戯王デュエルモンスターズ』の続編であり、原作『遊戯王』とは別物なのです。

原作『遊戯王』とアニメ『遊戯王デュエルモンスターズ』の違いは
・原作では「マジック&ウィザーズ」だが、アニメでは「デュエルモンスターズ」
・原作では生死不明のペガサスが、アニメでは生存している
・原作では戦いの儀に居合わせない海馬が、アニメでは居る
など。

今回ペガサスは関係ないですが、ストーリーとしては海馬がアテムの成仏に居合わせなかったことが物語の起点になっています。
原作の彼はまだアテムの成仏に納得できておらず、ライバルに勝ち逃げされたままという状態。
海馬がそんな行き場のない敵意を放置できるわけもなく、アテムに到達するために動き始めます。
その辺はジャンプの読み切りでも触れていますね。

 

なので今回のストーリーは『遊戯王デュエルモンスターズ』にはつながらないのですが、その分?原作で未解決だった部分なども補完した集大成とも言える作品でした。
まさかあのキャラのバックボーンやらあのキャラの過去やらが明かされるとは思ってなかったぜ!

最終話から一年後が舞台ではありますが、少なくとも記憶編は読んでおいた方がいい感じです。
古代エジプトに絡めたストーリーや原作描写を引き継いだシーンなんかがあるので、
見てて「あれ、これなんだっけ」ってなると勿体無いと思いますし。

ちなみに『デュエルモンスターズ』じゃない、と言ってもデュエル描写はむしろ多いくらいで、新カードも続々登場しております。
その辺の細かい部分はネタバレ感想にて。

 

yugioh_movie_03
来場者特典は劇場版に登場する「破滅竜ガンドラX」のカード。
隣のはココイチで1000円以上食べると貰えるブルーアイズです。
どちらもノーマルパラレルのKCレア(海馬コーポレーションのロゴが入ったらホログラムフィルムが全面に貼ってある)。
来場者特典は一週間ごとに新しいのになるそうで、この後新しいガイアと新しいマジシャンガールとマハードが登場します。
マハード本人がOCGになる時代が来るとは思ってなかった。

 

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こちらがそのマハード。4週目の映画入場者特典です。
闇属性メタ、ブラマジのサポート、手札事故の軽減効果とめちゃくちゃ便利です。
正直3枚欲しいけど、マハードがデッキに3人いるのもちょっとアレなので1枚で我慢しておきます。

 

yugioh_movie_04
ここから物販で買ったもの。画像はパンフレット。
メインである遊戯・海馬・藍神には原作者や監督、キャラデザのコメント付き。
他のキャラにもぽつぽつスタッフコメントが、そして後半はキャスト対談が山盛りでした。
ある程度中盤くらいまでのネタバレがあるので、上映前には読まないほうがいいかも。

 

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こちらは同じく物販で売っていた遊戯王新聞。遊戯王新聞?
記事の内容を見るに、ちょっと前に発売されたもののようです。再販なのかな。
こちらもキャスト対談が掲載されている他、アニメDMからの歴史を追うチャートだったり、プレイマットだったりと色々掲載されています。
プレイマットはブルーアイズとブラックマジシャンのイラストが使われたものでした。

グッズはキーホルダー系やマグカップ、ノートなど色々あったのですが今回はパス。
シンプルにキャラ絵を使ったものが多かったです。
マグカップはKCロゴのみの実際にKCで使われてる社内支給品イメージとかだったら買ったんだけどな。

 

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これは同日発売のムービーパック。
今回の劇場版に登場する新カードがほとんど収録されています。
来場者特典と前売りチケット特典以外全部入ってるのかな。

ブルーアイズ系欲しかったんだけどカオスMAXが一枚出たのみだった…しかも儀式カードは出なかった…。

 

ではここから先はネタバレありの感想です。

 

ストーリー
何と言ってもやはり「原作の続編」であること。

最近は原作者が監修した映画ってのが増えてますが(NARUTOとかONE PIECEとか)、完結したストーリーの続編を映画で、っていうのは珍しいと思う。
そして原作の完結から時間が経っているからこそ、読者の中には「完結した遊戯王」が既に存在していて、それを原作者自らの手で拡張してくれたというのが嬉しい。

終わったストーリーの続き、というとどうしても「違うそうじゃない」ということになりがちな印象がありますが、少なくとも私は今回の劇場版において、そんな感想を抱くことは一度もありませんでした。
遊戯たちの進路に触れてくれたことや、原作でも謎の残ったシャーディのエピソード、戦いの儀で出番のなかった海馬の不完全燃焼部分など色々ありますが、今回の映画で一番上手かったのがアテムの扱い方だったと思います。

 

アテム
アテムは原作ストーリーの最後で、己の居るべき場所(冥界)へと帰還します。
元々「実は死んでいた」キャラではあるけれど、ここで明確に「物語から退場」するわけです。
そしてその退場が感動的であればあるほど、読者は安易な復活や再登場を恐れます。あの感動は何だったのか、と思いたくないから。原作を読み返す時「どうせ復活するんでしょ」とか思いながら読みたくないから。
そういう「続編」ならではの不安というものを、この映画は完璧に乗りこなしていました。

まず序盤の海馬VS記憶の闇遊戯。
アテムには眠っていて欲しい、と思いながらも一方で闇遊戯のデュエルが見たいのもまた事実。
そこで出てくるのが海馬が記憶から創りだした闇遊戯とのデュエル。

あくまでイメージでありながらも、その有り様はまさに闇遊戯そのもの。
種明かしナシでいきなりデュエルが始まるため、視聴者は「なんで闇遊戯が!?」とハラハラしながら熱いギリギリのデュエルを楽しみ、シーンの終わりには「あぁ、そういうことか」と納得もできる。
イメージなので海馬に負けちゃうところあたりで「これはもしや」と気付きのきっかけをくれる構成もニクい。

次に登場するのは、位相のズレた次元に送り込まれた城之内のシーン。
アテムなら城之内くん助けるためにやってきそうな気もするけれど、藍神くんの「人は他者と繋がることで存在を定義される」「記憶の中の脱出ゲーム」という言い分あたりから考えるに、最後現れたアテムは城之内くんの記憶の中に残っている絆が生み出した幻(とは言え城之内くんにとっては間違いなく本物)のアテムかなという解釈。
どこへともなく走る城之内くんが八百屋の三瓶爺さんやお巡りさんを「思い出す」ことであの次元に姿が現れたのと、最後に城之内くんがたどり着いたのがバトルシティで戦うことを誓ったあの時計の下であるということ。
城之内くんにとってアテムとの絆が一番強く残ったのが、多分あの時計の下だったんじゃないでしょうか。
童実野埠頭に行ってたら表遊戯がいたのかもしれない。

そして千年リングにとりつかれた藍神とのデュエルの最終ターン。
意識を失い倒れた遊戯が光に包まれ、その中から姿を表すアテム。
無言のドロー。召喚されるマハード。相手に向き合うのでなく、アテムに傅く姿はまさにしもべ。
黄金の光に輝くアテムの姿は、光の中に完結する物語からの連続性を感じさせる。

この時の演出がまた解釈の仕方が色々あって、本当考えてるだけで楽しい。
遊戯は千年パズルを首にかけていたけど、その中身は空っぽのため、アテムの再来にあたって千年パズルの存在は関係していないはず。
千年パズルから出てくるなら、アニメでよくやってたパズルが揺れて輝いて、遊戯の額にウジャト眼が浮かんでいるだろうし。
また城之内くんのときのように、遊戯の中に残る絆がアテムの姿をとったのなら、光は遊戯の中から出てこないと不自然に思える。
遊戯を包んだ光は天から降り注いで遊戯を包んだので、あの輝きは間違いなく遊戯の外側から訪れたものなんですよ多分。
ということで、あの瞬間現れたアテムだけは本物なんじゃないか、と個人的には思うわけです。
あのデュエルは次元領域デュエルでもあるわけで、海馬がオベリスクをドローしたように異なる次元とつながっているはずなので、冥界の扉が開かれていてもおかしくはない。

デュエルが決着した後、向かい合う遊戯とアテム。アテムの髪が風に揺れていたのが、そこにある「実体」を感じさせる。
体をアテムに渡している遊戯の髪は揺れていないのが、またその演出の一環にも見える。

ここで二人は会話をしたらしいけど、それが見ている人には聞こえないのがまた素晴らしい。
どんな言葉で飾っても嘘っぽくなるし、あの二人の会話はあの二人だけのものであって欲しいし。

最後に冥界へ向かった海馬と対峙するアテム。
色々見た感想の中には、あれは過去に飛んで史実のアテムと向き合ったのでは、という解釈もあったけど、あれが史実だとアテムは海馬のこともマジック&ウィザーズのことも知らないんですよね。
いきなり知らん男が現れて腕につけたプレート見せびらかして、アテムわけわからん。
海馬を認めて見せる、あのふてぶてしい笑みは間違いなく「闇遊戯」を経たアテムの姿だと思います。

 

デュエルシーン
ここもね!ものすごい「原作感」にあふれるシーンばっかりでね!

アニメDMはOCGのリプレイ要素がそれなりにあって(序盤はめちゃくちゃだったけど)、例えばカードを発動したらその効果を丁寧に読み上げ、効果処理を行っていました。
アニメはOCGの販促普及も兼ねているのだから当然だし、アニメで無茶やって現実のOCGでルールが破綻しては元も子もない(裁定が違うのはままあるけど)。

一方今回のデュエルシーンの、原作っぷりよ。
カード効果の説明をほぼ省いたのは尺とテンポの都合、とパンフレットにありましたが、特に嬉しかったのは言葉の使い方。
遊戯の《マシュマカロン》が破壊されたときの効果処理。
《マシュマカロン》は破壊された時、デッキ・手札・墓地から他の《マシュマカロン》2体を特殊召喚することができるのですが、遊戯はそれを「分裂」と表現。
実際映像でも、両断されたマシュマカロンがそれぞれもう1体ずつの《マシュマカロン》に変化するように表現されています。

そして海馬の《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》。
このカードは破壊された時、相手の場のカードをすべて破壊する効果を持っているのですが、海馬は破壊された時「お前のカードも道連れだ!」と表現。

カード効果を効果として説明するのではなく、起きる演出をベースに言葉が使われているのが、実に原作遊戯王でした。

とは言いつつも、劇場版中で起きたデュエルの内容はすべてOCGの方でも再現が可能なはず。
OCG化にあたって効果が変わったカードはありますが、王国編の「月を破壊」とか「融合の属性反発作用」みたいなTRPG感のあるものはなく、適切な効果処理の上で、それを原作風に言い回しているようです。

ただ、効果説明がないので各カードの効果を知っていないと、え今なんでそうなったの、となる場面はかなり多い。
特に方界モンスターは効果が多く、かつトリッキーなため全部把握するのはOCGを事前にチェックしていかないと無理でしょう。
遊戯のトリプルトラップコンボも初見じゃよくわからなかった。

二回目見てわかったのは
・ディメンションスフィンクスで、攻撃宣言をしたインディオラデスボルトとガイアの攻撃力の差分のダメージを藍神に与える
・ディメンションガーディアンで、ガイアは攻撃されてもダメージを受けず破壊されない
・ディメンションミラージュで、ガイアを破壊できなかったインディオラデスボルトはガイアを強制的に再攻撃することになる。
というもので、強制的に再攻撃するということは、改めてディメンションスフィンクスの効果発動条件を満たす、ということ。

OCGだとディメンションミラージュの発動にコストが必要になり無限に発動できなくなっていたり、
ディメンションガーディアンに戦闘ダメージを無効化する効果がなくなっていたり、と無限ループは不可能になりました。
とは言え、場のモンスターが「戦闘破壊耐性」と「ダメージを0にする効果」を持っていれば、大抵ゲームエンドに持ち込めそうなコンボではあります。浪漫だけど。

 

キャスト陣
今回10年ぶりの遊戯王アニメ化ですが、当然キャストは全員『デュエルモンスターズ』のメンバーが再集合。
とにかく声を聞いてるだけで懐かしいのですが、驚くべきは本職声優でない風間俊介の演技っぷり。
『デュエルモンスターズ』当時から劣化していないどころか、「表遊戯」と「アテム」の中間くらいの「成長した遊戯」をしっかりと演じています。
本人も当時の遊戯そのままには演じないという心構えがあったそうですが、それが聞いただけでファンに伝わるレベルで演技に出ています。
本当なぜタッグフォースでは遊戯の声風間俊介じゃないんだ…。

一方の海馬は、津田健次郎は本業声優ですが

のCMのときちょっと声が細く感じて若干の不安があったのですが、こちらもそれを吹き飛ばす怪演ぶりでした。
というか『デュエルモンスターズ』当時よりおもしろカッコいい狂気さが増してる気がする…。

あとぐっと来たポイントはバクラですね!
今回はもう出番ないと思っていたら、まさかの闇バクラ登場(回想だったけど)。
遊戯王で一番好きなキャラなのでここは素直に嬉しかった。
パンフで松本梨香が前任獏良役の井上さんに触れているのもちょっと感動した。

そして映画新キャラクターの藍神役の林遺都。
この手の映画で新キャラの敵に俳優使うのやめてくれねえかなーと思ってたのですが、予想以上に違和感のない仕上がりでした。
単独で喋るシーンが結構多いのでどうしても気になる点は出てきてしまいますが、少なくとも不満の出るものではありませんでした。
俳優の演じる声と声優の演じる声を、その中間にいる風間俊介が仲介してるみたいな、結果として全体の印象が悪くならない感じ。

海馬がリードする形で全員が死ぬような熱演を求められる劇場版遊戯王は、収録を何日かに分けて撮ったそうです。
特にデュエルパートは1日1デュエルに絞ったそうで、そらそんくらいやらないと喉潰れちゃうわ…。

 

というわけで劇場版遊戯王でした。

結局2回しか見に行かなかったけど、もうちょい行っておけばよかったかなあ…という気もする。
地元映画館だと2週目には上映が一日一回になってて、席がすぐ埋まっちゃうんですよね。

劇場版のBDにおまけ収録という形でいいので青眼の亜白龍3枚つけてください。

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