境界線上のホライゾンⅡ解説 11話「花畑の合格者」上

11話「花畑の合格者」

今日は境界線上のホライゾンⅡより、
11話「花畑の合格者」の解説です。
原作を読んでいない人向けの、アニメの解説になります。

多分長くなりますので、早々に本題に入りますね。

長すぎて収まりませんでした。
多分1話あたり3分割で解説します。
ちなみに11話は9月28日までバンダイチャンネルで無料配信中です!

★現在の状況について
ひとまず、現在の武蔵・英国・三征西班牙が置かれている状況をおさらいしましょう。
現在武蔵は英国・三征西班牙の両方と戦争状態にあります。
といってもその狙うところにはだいぶ大きな差があります。

対・英国:
このままではメアリが歴史再現のため死んでしまう。
ホライゾン(極東の姫)の「人が死んだらみんな悲しいからだめ」という判断にのっとり、
武蔵は英国との開戦を宣言します。
武蔵の住民は、歴史再現のために人が死ぬことを否定しています。
1期でホライゾンを助けたのも同じ理由からでしたね。

一方英国はというと、メアリの死自体はとてもつらいことであるが、
そのために歴史再現に則り大勢の犠牲が出ていたり、後に引けない状態。
もちろん、歴史再現を無視してメアリを生かせば、世界の情勢からはじき出されます。
メアリは死後、流体となって英国に還元されますので、
歴史再現に殉じて死ぬことに利点を無理やり見出して、止む無く再現に准じる流れです。

対・三征西班牙:
以前のエピソードでやったように、
武蔵は現在英国の傭兵として、英国の戦力として三征西班牙と対峙しています。
武蔵が傭兵となることについては武蔵・英国両国にメリットがあります。

武蔵→傭兵という建前を得ることで、禁じられていた武装を得ることが可能になる
英国→大変な予算と人員の消耗が起きるであろう戦争を、自国資産を使わずに賄える

武蔵が国際的に弱い立場にあることは、1期2期を見ていれば
ぼんやりとでもつかめたと思います。
その他国からの圧力の中に「武装の禁止」というものがあります。
極東は武装を得ること・戦闘訓練を積むことを禁じられていました。
(騎士や従士・三河の警護隊などの例外はあります。
 ちなみに直政の地擦り朱雀は作業用のため認められています。戦ってますが)

それが傭兵という建前を得ることで、武装が可能になるわけです。
極東にはこの時代、金で雇われて戦った野武士たちが歴史上にいましたので、
歴史再現にも抵触しません。

一方英国はというと、戦争で発生する損失のほぼ全てを無かったことにできます。
この先に待つアルマダの海戦では、歴史再現上では勝利を約束されていますが、
実際のところ戦争をすれば、大変な被害が発生します。

それを武蔵が全て肩代わりしてくれる、ということで、
国を守りたい英国にとっても、この話はありがたいことなのです。

こうして英国の代わりとして、武蔵VS三征西班牙の構図が完成します。

英国戦については、
これから大戦争だっていうのに英国と戦ってていいのか、という見方もありますが、
英国戦に参戦している人物は、それぞれの理由ゆえに三征西班牙とは戦えません。

点蔵:ほぼワガママですが、メアリを救えるのはこいつしかいない。
ネイト:騎士は身分を重んじますので、傭兵業は手伝えないのです。
ウルキアガ:審問官はカトリックである三征西班牙とは戦えません。
ナルゼ:メイン武器が三河で壊れて、空中戦ができないので。
ネシンバラ:呪いでトーリと一緒にいられないので。
正純:政治家として停戦勧告ができる人が必要。また政治家なので海戦では戦えず。

ということです。
彼らは武蔵に残っていても何も出来ませんので、
点蔵のメアリ奪還に同行することを選択します。

続いて、敵国側の目線を。

英国:
武蔵とは友好な関係を取りたい。
しかしメアリを生かす選択は現状国としてできない。

そこに武蔵からの奇襲で何が何やら混乱状態です。
迎撃しないと国の立場を保てませんので、女王の盾符が出撃しました。

三征西班牙トレスエスパニア
相手が誰であろうと、アルマダの海戦は完了しなければなりません。
ちなみに歴史再現の都合上、この戦争が終わると
三征西班牙は衰退の一途をたどることになります。

衰退の度合いを少しでも小さくするため、
今回の戦争では自国の被害を少なくしつつ、攻撃的な敗戦を狙います。
(解釈の都合により、実質勝っていても敗戦を宣言することで、
 自国の被害を小さくしつつ、歴史再現を完了することができます)

といったところでしょうか。
それでは、以下本編。

★アバン
冒頭は点蔵と「女王の盾符トランプ」の1、
ウオルター・ローリーの相対から始まります。

ウオルター・ローリー:
極東人ですが、英国の探検家・詩人であるウオルターを襲名しています。
ちなみに史実では最後に処刑されます。

彼は歴戦の戦士であり、点蔵よりはるかに腕が立ちます。
そんなウオルターに対して、点蔵は加速して一気に距離を詰めます。
忍者である点蔵が一度彼を突破してしまえば、追いつくのは不可能だからです。
道の幅はそれなりに広く、足の早い点蔵はそこにアドバンテージを見出します。

が、そんな点蔵の判断に対して、ウオルターは分身して道を塞ぐという対応をとります。
彼が持っている柄のみの刀は重力刀と言って、
重力・引力を発生させ、2極の力で対象を引き裂くという刀…だったと思います。難しい理屈なんです。

さて、ウオルターの分身は切腹式分身というテクニックでして、
重力刀の対象を自分にし、引力で己を構成する分子を綺麗に2分割することで
自分を2体分に分ける(1体あたりの密度は半減しているが、実体のある分身)という技術です。

対して点蔵も瞬時にその分身の弱点を見抜き、
肩のミルトンにウオルターのめくらましをお願いします。

ちなみに
「横道殿ー!」
「旧い名で呼ぶな!」
とは、ミルトンが現在の名を襲名する前に襲名していた名前のことです。
旧い名を襲名していた時代、ミルトンとウオルターは違う名前で、同志でした。

分割分身したウオルターの弱点。
それはどちらも同じ実体を持つがゆえに、一体の知覚を撹乱してしまえば、
2体分の撹乱ができてしまう、ということ。

その隙を突いて点蔵は股下をくぐり抜け、見事突破を果たします。
目指すはただ一人、メアリのもとです。

★Aパート
ナルゼVSダッドリー、喜美VSセシルです。

ダッドリーは聖譜顕装「巨きなる正義ブラキウム・ジャスティア・旧代」でボウガンを操り、
ナルゼに矢を浴びせかけます。

巨きなる正義・旧代:
自国内でしか使えない代わりに強力な力を持つ武器、
聖譜顕装のひとつです。
発動すると、近くにあるあらゆる「武器」を遠隔操作できます。
今回はボウガンを一気に複数操っていますね。

対してナルゼは、白魔術を使って飛来する矢に対抗します。

白魔術:
加速・治癒などプラスの力をコントロールします。
今回は三河戦でも見せた、加速線を使っています。
飛んできた矢の導線上に線を引くことで、線の向かう方向に矢を誘導します。
ハートの形に沿って矢が動き、ダッドリーに打ち返されるカットがありますね。

ダッドリーは、打ち返されてきた矢に対しては、
巨きなる正義・旧代ではなく、打ち払いの聖術で直接打ち返します。
ちなみにこのとき、矢の軌道を巨きなる正義・旧代で調整しています。

矢の起動自体は巨きなる正義・旧代で反転させられると思うのですが、
負担を考えて聖術を交えたんですかね?

ギリギリの状態に作家の本性が燃え上がったのか、
ナルゼは徹夜ピンチモードに覚醒。
この撃ち返しレースを制したのはナルゼでした。

ちなみにナルゼが”絵”で対抗したのは、
ダッドリーが武器を操れることを、英国に入る前の戦いで知ったため。

2期1話だったかと思いますが、あの敗北を今回の戦いに活かしたのです。

一方の喜美VSセシルは、あまり戦いという感じではありませんね…。
喜美は己に付加した高嶺舞の力でセシルの荷重を全て外に散らしています。

1期の二代戦では踊りと歌を交えて無効化しましたが、
実は喜美は体重や体型のコントロールなどで、常時神様に奉納している状態。
更に喜美は、足音でリズムも交えて奉納を続け、高嶺舞を強化します。

セリフどおりに咲き誇る喜美に、セシルは為す術がありません。
ねーちゃん強すぎる…。

高嶺舞:
1期の二代戦で見せた、喜美の術式。
芸能の神様に踊りや美などを奉納することで、あらゆる害敵を無効化します。
二代戦では無粋な斬撃、
セシル戦では襲い来る荷重が全て喜美には届きません。
作中ではこれを花に例えて説明していますね。
そういう概念が大事な世界観でもありますが。

さて、徹夜モードにより、ダッドリーが無理をして更に増やした矢を、
ナルゼは全て打ち返してしまいました。
絵という”面”で迎え撃てるナルゼに対して、
ラケットを使い点で打ち返すダッドリーはその矢全てに対応はできません。
ダッドリーは己の限界に挑むことになりますが、しかしセシルの荷重に助けられます。
これも面で使える攻撃ですね。

しかし、矢が地面に叩きつけられたことで、
荷重をかける先を失ったセシルは落下してしまいます。
己の体重を自分以外に負担させる術式なので、
地べたに落ちた矢にはこれ以上負荷をかけられないのです。

すなわち、空中に浮いているにもかかわらず、
本来の体重に戻ってしまった状態。
当然重力にしたがって落下してしまいます。

術式も喜美にかけ直す余裕は無かったようで、
落下するセシルはしかし、相対に割って入った英国の学生に助けられます。

ダッドリー「介入により、ノーコンテストというところかしら」

現在の戦いはあくまで相対戦。1対1が基本です。
そこに別の学生が入ってしまったことで、相対のルールが崩れてしまいます。
そもそもダッドリーとセシルは点蔵を止めるのが本来の目的ですので、
ここで喜美・ナルゼと闘うのは国のメンツを守るため、くらいの理由しかありません。
もちろん喜美・ナルゼがメアリの元に向かおうとするのなら、止めるでしょうが。

ダッドリー「あとの始末は、女王陛下がつけてくださるわ」

とは、結局のところこの英国戦における主眼である、
点蔵とメアリの行く末についてのことです。

長すぎたのでここまで!
続きはあとでやりますが、まだAパートの半分しか終わってないのね…。

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