やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 #11「いつでも、葉山隼人は期待に応えている」
このレビューなんだかんだで時間がかかるので中々進行しないですね…。
今回を含めて、続ガイルはあと3話!
冒頭は進路選択の話から。
時系列がしっかり進んでおり、もう進級も間近です。
ということはつまり、小町の受験ももう目の前。
そんな折に飛び出すのが「葉山と雪ノ下が付き合っている」という噂。
葉山の存在で忘れがちですが、雪ノ下も学年の有名人ですからね。
注目度の高い二人ということもあって、噂はあっという間に広がっていきます。
関係ないけどこのモブの子かわいい。
奉仕部はいつの間にか4人編成の部になっていました。
いろはすのこのハイペースなメインキャラクター入りは一体何事なんだ…いろ八END期待していいの?
この地雷を平気で踏み抜いていくIROHASUスタイルかっこいい。
雪ノ下は相変わらず葉山関連だとめちゃくちゃ冷たくなりますが、まだその過去は明かされていませんね。
今回の話で、過去にも付き合っているなんて噂があったことは明かされましたが。
「確認だけしてアピールってどういうことかしら…」
「それでアピールになるの?」
このまぬけづら!ガハマさんも意外と女子力低いな!?
ここの八幡まぢきもかった!素晴らしかった。
この後の冷たい「ヒッキー?」「なぜ黙っているのかしら…?」の
本妻ぶる奉仕部女子二人がすごい卑しい。かわいい。あざとい。
こんなんもう好きって言ってるようなもんじゃん!
メガのん。八幡からの誕生日プレゼントです。
珍しく依頼人として現れた三浦は、やっぱり葉山関連の相談ごと。
八幡の視点だとあんま語られないキャラだけど、この人葉山のこと本気で好きなんだよな。
見た目が見た目なのでフィルタかかりやすいけど、多分劇中一番女の子してる。
ガハマさんに怒られるシーン。
1期で「自分の言いたいことを言わない」と三浦に言われていた頃を考えると、
これはガハマさんの成長エピソードの一端ですね。
「近しい人だけが理解してくれていれば、それでいいから」
恋愛を考えるにあたっては大事な台詞ですが、
すなわちそれ以外の人からはどう思われていてもいい、という投げやりな考えでもあり、
この台詞自体は今後の雪ノ下の方向性を示唆する台詞でもありますね。
「もうちょっと一緒だったらいいかなって思っただけで…」
三浦からの依頼は、文理選択で葉山から離れたくないというもの。
それを通して、葉山のことをより知っていたいという気持ちに八幡が理解を示す。
「本物が欲しい」告白の前の八幡だったら、ここまでの感情移入はしなかったでしょう。
相手のことを傷付けてもその人と繋がっていたい、というのは平塚先生の教えの中にもありましたね。
三浦の真剣な気持ちを受けて、八幡は葉山の進路を探ること、
ひいては三浦が葉山の近くに要られるよう調査を始めることになります。
ここにはやはちエピソードを構築する地盤が完成しました。
直接葉山に向き合うも、はぐらかされてしまう八幡。
原作だとここで葉山が女子に告白されていて、そこに居合わせちゃう八幡というおいしいエピソードがあります。
さて、葉山は戸部相手にもぼやかしていたとおり、自分の進路を他人に語りません。
そこまで気にするもんじゃないだろ、と思いつつも、
進路なんだから自分で決めろ、と一見正論に見える話で話を切ろうとする。
はい来たボスキャラ。
この人卒業した母校のイベントに参加しすぎだよね…。
大学そんなに暇なの?まぁ大学生って世界で一番暇な存在だけど…。
「隼人も期待してたんだね…見つけてくれることを」
多分今回の話で一番大きなヒントになった言葉。
原作では人間失格を読んだ誰かの手記、という体裁でこのシーンの後に誰かの独白が挿入されています。
前回の次回予告で流れたものですね。
概ね
「今の自分を嫌悪していて、しかし誰もそんな自分を否定してくれない。
でも、人一倍邪悪に敏感なあの人なら、自分を見つけてくれるかもしれない」
という話。
陽乃さんの台詞と合わせて考えると、これが葉山の独白なのかな?
前回の次回予告だとひとつの手記を雪ノ下・葉山・陽乃さんが輪読していたので誰かわからないようになっていましたが。
この輪読に参加しているメンバーは全員表向きの仮面を用意しているキャラなので、
誰の手記だったとしても話が成立するんですよね。
あるいは、その3人全員にかかる思考として書かれた手記なんだろうか。
今回の依頼の勝負どころは、このマラソン大会。
さいちゃんの協力のもと、葉山と二人きりになれる時間を作ります。
正面切って話すと逃げられちゃいますしね。
紫・白のジャージを着ているのはテニス部の部員。
さいちゃんにお願いしてコースを塞いでもらっています。
学校のマラソン大会、なんて学生からしたらクソイベントでしかないという
参加者のモチベーションの低さを利用した作戦です。
「三浦は女避けには都合が良かったか?」
葉山を煽り、本心を引き出す必殺の言葉ですが、本当にえぐいところを突くなこの男は!
八幡の今回の策は、葉山の文理選択なんてわからんから
俺の勧める方にしておけ、というある意味本末転倒なもの。
しかし依頼の鍵は、三浦が葉山と同じ進路を選択するという結果があればOKなのです。
八幡はこれまでの葉山との接触から、
葉山は表向きはともかく、内心では「みんなの隼人くん」を辞めたがっていることに気付く。
これがまさに上記した陽乃さんの「見つけてくれること」ですね。
なんでも出来ていつでも助けてくれる葉山の恩恵にあずかっている人たちは、
葉山の本心という深いところまでは入ってこようとしません。
タレントみたいな扱いして、自分とは一線を引いてる人もいるかもしれません。
一方八幡はそんなのお構いなしだし、むしろ偽悪的に他人を観察するエキスパート。
多分これまでの人生の中で、初めて葉山の前に現れたタイプなのでしょう。
「俺は君が嫌いだ」
ホモ業界では愛の告白とほぼ同義です。
「君に劣っていると感じることが嫌だ」
「同格であって欲しい」
選挙のエピソードで、折本たちに雪ノ下とガハマさんを会わせたシーンの答え合わせです。
誰かの中での比企谷八幡を上げることで、自分の気持ちを慰める。
それは八幡も同じで、葉山はいい奴だから自分は葉山より劣っていても仕方ない、
と敗北を肯定する口実にしていました。
でも八幡は客観的に見てて良いところがないからなー…。葉山も大変だったんです。
葉山は自分を慕ってくる人間関係に煩わされてきたけれど、
それを切り捨てたりせず応じてくれるくらいには善人。
なので偽悪的にものを考え、切り捨てるための策を考えられちゃう八幡とはやっぱり水と油。
仲良くはできなかっただろうけど、仲がいいだけが人間関係じゃない。
というかお互い遠慮せずものが言える関係って八幡のいう「本物」ですよね。
「ん」と「の」を抜いたらホモだ。
「君に負けたくないんだよ」
お互いの気持ちを語り合ったことで、お互いの間の歪みを解消できた葉山と八幡。
自分で、自分なりのやり方で勝つことを選んだ葉山は、
八幡に抱いていたコンプレックスを取り除くことができたということでしょう。
あざやかな手管で、雪ノ下との噂を見事無効化しました。
さて今回のエピソードの貴重なラブコメ分。
怪我の手当、ってとても甘酸っぱいエピソードですよね…。
八幡から、雪ノ下の進路を聞き出す。
八幡から踏み出す一歩。ガハマさんにも踏み出してあげてください…。
そしてそんなやりとりをすべて聞いていたガハマさん。
あんな近しく、そして何より進路を聞く八幡の姿を見ていたガハマさんの心境は。
高校生が学校イベントの打ち上げでパブ貸し切りにしないでしょ…。誰かのコネとかだろうか。
雪ノ下は自分が変わったことを自覚していて、その理由が八幡であることも理解している。
そして、葉山だけがその変化の内実を理解している。
のちに陽乃さんも触れていますが、その真の意味は11巻のエピソードに引き継ぎます。
ここ二人がすげえナチュラルに話しててとても萌える。
「それしか選びようがなかったものを選んでも、それを自分の選択とは言えないだろ」
人の期待に応え続けた結果、進路選択さえ自分の意思ではなかった、という言葉なのですが、
ここにかかる「期待」とは葉山グループのことなのか、あるいは葉山の実家のことなのか。
あるいは、この文章の主語は葉山ではなく三浦で、自分の進路選択に付いてきてしまうことを危惧してのことか。
まぁ三浦のことを思ってなら、八幡の依頼を阻止する方向に動いていたとも思いますが。
この台詞を受けて「俺もお前が嫌いだ」って言う八幡の心のうごきがとても萌えるのでぜひ原作を読んでください。
その一文のためにこのエピソードがあったと言っても過言ではない。
八幡が葉山のことを想いすぎてて超ドキドキするのではやはち派の海老名さん方は必読です。
ちなみに次回予告の三浦と奉仕部の会話は、原作でちゃんと全文が語られています。
尺がなかったゆえの苦肉の策なのでしょうが、ここは映像で見たかったなあ…。
ということで、原作10巻の話はこれでおしまい。
7巻に続いて、まさかアニメ2話で終わるとは思っていなかった…。
7巻は単行本の1/4はドラマCDの書き起こし版が入っていましたが、10巻は全部本筋ですからね…。
原作ではもうちょい、八幡が葉山のことをひたすら考えるシーンがあったので
はやはち派は原作読みましょう。読め。
そしてはやはちで二次創作とか書いてPixivあたりにアップするといい。
そしたらこのブログ宛に連絡をください。
今週のさいちゃん
超久しぶりですが、今回は久々にさいちゃんの出番が多かったね!
今回はいつもと違う部活用ジャージという装いで登場しました!
他の部員も着ていたことから、恐らく総武高校テニス部のユニフォームなのでしょう。
7話のスクール帰りにも着ていましたね。
今回は初めて八幡から頼られて八幡の策に参加するなど、長年の?夢が叶ったさいちゃん。
部長ぶった自分を見てもらったことといい、嬉しい事ずくめでした。
このきらきらした笑顔を見ていると本編の重いシーンとかの疲れが癒やされるからすごい。
さいちゃんは俺ガイルのベホマズンやで。